マダオとマダオ臭がするおっさんとは天と地以上の差がある。
(10/12)
このディスクで最初に見てほしいのは、2本目に収録される188話である。マダオ(長谷川)が主役であるが、この作品のポイントは少年(大五郎)の「語り」だけで物語が進行していることにあろうか。多くの子供が植物の観察日記を発表する中で、この大五郎少年はなんと「マダオの観察日記」を発表し、先生にツッコミを入れられているが、少年の声色が変わる瞬間、この作品は駄作から名作への道を歩み始める。それは日記から垣間見える大人の事情なり、大五郎(母子家庭)の複雑な境遇なりが見え隠れするのだ。しかも大五郎役を某作品(××××TO)で有名な声優が担当していることも興味ぶかい。188話には銀さんも、神楽もいっさい登場しない。途中からテレビをつけた人は、別の番組か、あるいは、一応マダオが登場しているから番組ジャックされたかと錯覚させるほどの出来である。観察日記つながりでラジオ体操の話も興味ぶかい内容である。かぶき町ラジオ体操は下ネタをからめたきわどい内容で、苦笑必至だが、神楽と少年(本郷)との「交流」がポイントである。4本目は2010年最初の放送だったはずだ。さる事情で「猫」に転身させられた銀さんと、かぶき町で野良猫のボス猫を気取るホウイチとのやりとりは、人間ドラマでもやってもいいと思うが、人間ほど自由がきかない「猫」だから面白いのだ。「銀魂」は放映4年目になっても攘夷戦争からお登勢に拾われて万事屋を開業するまでの期間は残念ながら語られていない。猫の世界をかぶき町になぞらえ、周りに睨みをきかせて生きるホウイチはかつての銀さんではないかと想像させる。猫が人のように喋るというケレンがあるにしても、先入観を外せば立派な大人のドラマだ。ホウイチの過去が凄絶すぎるだけに、同じく猫に転身させられたヅラや、なぜかゴリラになった近藤の奇跡的なコラボ&ユニークすぎるやりとりが、笑える作品にかろうじて軌道修正しているのが印象的である。 (2010-06-19)
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